クリエイターのモラルとは

YouTubeのAPI利用規約

クライアントはクリエイターにお金を払って、
クライアントのビジネス目的達成のために
HPやLPを制作します。

そしてクリエイターは持てる技術を駆使して
クライアントの要望に寄り添うわけですが、

デザイナーが利用する画像素材や、
コーダーが利用するAPIやプラットフォームには、
インターネットの健全な利用に資するための
利用規約(ガイドライン)が設けられています。

誰にでも想像できる例としては、

・クリエイティブの2次配布の禁止
・偽装リンクの禁止

などです。

これらの規約は利用者であるクライアントの
ビジネス目的を達成するためではなく、
インターネット利用者の権利保護や利便性向上
のためにあります。

個人や企業の営利のためではなく、
もっと広い公共のための規約です。

そのため、多くの場合、クライアントの希望と
ガイドラインは相反します。

だから、クリエイターは悩むわけですね。

「クライアントはこうしたいと言っているけど、
ガイドラインでは禁止されている・・・・」

つまり、ガイドラインを守るかどうかの判断は
クリエイターにかかっているわけです。

クリエイターがクライアントに対して

「申し訳ありませんが、ご要望の内容は〇〇の
ガイドライン違反なので対応出来かねます。」

と言えるかどうか。

言うことによって、クライアントがクリエイター
に失望するのか逆に信頼するのかはわかりません。

ひとつだけ確実にいえるのは、

私たちクリエイターは誰のために仕事をするのか
常に自分の良心を試されているということです。

もっとわかりやすく言うと、

①自分に直接お金を払ってくれるクライアントのため
②社会全体が利用しているインターネットという極めて
公共性の高いプラットフォームの健全性を守るため

どっちを向いて仕事をするのかということです。

私の持論は

「②に違反しない範囲で①に寄り添う」

逆の言い方をすると、

「②は絶対遵守。②に違反する①は行わない」

です。

そこにポリシーをもって仕事をしています。

技術的に可能だからといって何でもやるわけではなく、
クライアントの要望がガイドライン違反に相当するなら
クライアントに説明をして、最終的な判断を仰ぎ、
違反によるペナルティや罰則(場合によっては訴訟)を
課された場合の責任は負えない(クライアントが負う)
ことについて承諾を得るのがプロフェッショナルだと
考えているからです。